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シャネルを着た悪魔
第15章 ☆CHANEL NO15☆
シンビさんと離婚……?
頭にハテナマークが沢山浮かんだ。
「イと僕はもう何年の付き合いになると思う?コソコソと行動していたら直ぐに分かるものだ。それがお前絡みなら特にな。」
「日本人の女性に惚れて、力を使い側に置かせたお前を見て──やっぱり親子なんだなと思ったよ。」
「子供は親から沢山の事を学ぶ。でも親も子供から沢山の事を学ぶんだ」
「一ヶ月前、イから聞いた。テヒョンがリサさんを守る為に自分の気持ちを騙し、わざと彼女から離れた、と。」
「私はどうだっただろう、とその時思ったんだ。帝国を大きくする為と言えど、未だに好きでもないのにアイツと居る。」
「それは──愛子を愛していないからじゃない。それ以上に変化が怖かったからなんだ。」
「だけど──お前には男としての有り方を教えて貰ったと思う。お前のその話を聞いて……離婚する決心がついた。」
「だけど親父っ!アイツと離婚なんて…」
続いた言葉は到底私には理解できそうになかった。
利権とか財産とか、そういう難しい言葉が沢山出てくる。財閥特有の揉め事なんだろう。
「アイツが離婚に納得なんて…そんなの有り得るのか?帝国を乗っ取ろうとしているアイツが──。」
「有り得るよ。」
「条件として、航空会社とセメント会社を渡す事にした。」
「なっ、それって──!」