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シャネルを着た悪魔
第15章 ☆CHANEL NO15☆
────あれから二週間が経った。
とりあえず松葉杖を使いながらだけど、支障の無い程度には動き回れる様になった私。
先生曰く銃弾が、かすってるだけだったからここまで回復が早いらしい。
あれに毒が塗られてたら即死だったんだろうな。
と思うと、最後は銃だった事って救いなのかもしれない。
齢25にして、刺されて──撃たれて──色々な経験をしたからこそ、ここまで悟れるんだろう。
久しぶりに到着した空港は、キムチの臭いがする。
すっかり私の事を隠す事がない彼は、沢山の人に写真を撮られている事なんか気にしない素振りで私のキャリーを持った。
会長に向こうで買ってもらったこのバッグには、何だかよく分からない成長ホルモン増量サプリとかが入ってる。
他にも健康器具とか、筋肉を鍛えるシックスパッドに似た様なやつとか…。
会長は会長なりに──私に早く完治してほしいのだろう。
今日、私の薬指に輝いていたのはいつものスターサファイアではなく、その会長から貰ったテヒョンとお揃いの指輪だった。
「テヒョンオッパ!!」