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シャネルを着た悪魔
第16章 ☆CHANEL NO16☆

一頻り話しが終わった。

この大豪邸に来てもう二時間半経っていた。

だけどスケールが大きいからか、確執が無くなった事が嬉しいからなのか、決して退屈な気分にはならない。


「じゃあ明日にサファイアの発表があるわけだな。」

「ああ。」


「そうなると会長、明後日の朝には正式にテヒョンが愛子さんと会長の子供で有り、そしてフランス国籍で──、帝国を継ぐということを発表しますよね。」

「そうだな。朝一で各メディアにファックスを送ろう。」


「ほとぼりが冷めた一ヶ月か二ヶ月後くらいに就任会見しよう。」

「お前のか?」

「そう。どうせ役員からだろ」


「はあ。……褒められたら直ぐに調子に乗るところは変わってないな」


「いいじゃねえかよ。」

「それで一度過ぎ去った話題がもう一度帝国に戻るんだ。それまでにアミューズ買収出来てて……同時に発表出来たらな。」

「帝国で買うんだから、買収出来る。今すぐにでも」


「乗るのか?俺の案に。」


「言っただろう。」

「僕はお前をもっと信用してあげたら良かったと思っていると。──じゃあ今から、信用していくべきだろう。昔出来なかった事を……今からしていくんだ。」


「……。そうか。」

嬉しいくせに隠しちゃって。

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