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シャネルを着た悪魔
第2章 ☆CHANEL NO2☆
「だって~「そいつ、どんなヤツだったの?」
「どんなヤツ?」
ん~……。
「背は確実に180以上あると思う。髪はド派手な金髪で、みんな割と日本語も上手で……」
「そんなの韓流アイドルなら死ぬほど居るぞ。他は?何か具体的な」
「──ああ、そうそう!明日東京ドームでコンサートだって言ってた!」
「──あ~うわ~」
と電話の向こう側でリョウは大きく笑い出す。
何度も何度も大きくー…
どうした?という周りの声が私の耳にも届きそうだった。
「……お前、すごいのを釣り上げたなあ。あいつらアジアのアイドルだったら間違いなくナンバーワンの人気だぜ」
「へえ。まあ、東京ドームを、こんな年末に抑えられるんだから人気は人気でしょ」
「違うって。マジでそういうレベルじゃない」
「グループの名前はサファイア。Sfireだから宝石のサファイアとは少し綴りが違うけど」
「変な名前」
「……変な名前かどうかは置いておいて、もしソイツがお前に惚れたら、俺はかなりピンチになるな。それくらいの人物ってワケだよ」