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シャネルを着た悪魔
第3章 ☆CHANEL NO3☆


──午後23時5分。


私の膝でスヤスヤ眠るリョウに苦笑いを浮かべて、周りを見渡してみる。

比較的女の子達はお酒をそんなに飲んでいない子が多い。

どちらかというと、飲む食べるろいうよりは『見る・話す』だと思った。これが本当の“女の姿”なのかなあ。


男達は、女の子も可愛いしこの場が楽しくてしょうがないという様にお酒をあおっている。

ビール、焼酎、日本酒、ワイン……沢山の種類の空きグラスがテーブルの上には並べられてあった。これだけの量ほとんどを男が飲んだわけだ。

そりゃ膝の上の彼みたいに眠ってしまうのも分かる気がする。


ノリノリでジャニーズメドレーを踊りだすルイ君を見守りながら私は自分でワインを注ぎ、そして又、飲み始めた。


リョウの酔ったら寝たくなる、というクセは変わっていないみたい。

今でこそ可愛いなぁと思えるけど付き合ってたときは──他の女の子に膝枕を要求するんじゃないか、とヒヤヒヤしていたものだ。

実際──コイツの性格だ。それとなく甘えて、それとなく雰囲気に身を任せて……してもらってたに違いなかった。


でもお金も地位もあり、そして顔も格好良い男と付き合った時点で、そんなものしょうがないと思うようにしなきゃ。他で子どもを作ってきていないだけ大マシだ。



「おい」

突如聞こえる英語。

驚いて振り向いた。

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