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シャネルを着た悪魔
第3章 ☆CHANEL NO3☆
「俺も同じ男だから嫉妬は分かるよ。」

「でもまず、お前とアイツって会ったの四回目で……ましてや一回目なんて──。ある意味お前が喧嘩売った様な出会いだった訳だろ?」

「それで、そんだけの量の買い物を普通お前の為にするか?」


「リョウ!さすが!私もそれが普通の価値観やと思うねん。」

「好きになるのに時間は関係ない、っていうのはまだ分かるけど……。『好き』と『この子の為になにかを買ってあげよう』とか言う気持ちってまた違うものやんか」



「いや、まあ結論さ、その指輪があまりにも腹立って仕方なかったっていう事なんだろうけどな」

と言う彼の素面具合がさっきと余りにも違って思わず、本気で笑ってしまった私。


彼にはタクシーの中での会話は言えなかった。

テヒョンもバカじゃない。英語と云えども言葉を選んでいたが……リョウの事を『成金』と言いたかったんだ。


そして思い返して気付いた事──。

それは私が今までお付き合いをしてきた彼氏は全員『成り上がり』だったという事。


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