この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
シャネルを着た悪魔
第3章 ☆CHANEL NO3☆
「あーヒョン!ヌナの事殴ったでしょ!」
「殴られた~」
「こいつマジで酔ってる。後少しでマネヒョン来るみたいだし、俺も明日朝早いからついでに送っていくわ」
「明日、朝早いって何?リハは昼過ぎスタートでしょ」
「ポール・ウィンストンも日本に居るんだって。明日は早めのランチしてから適当に銀座ブラつく予定」
ポール・ウィンストン。
酔っぱらっているから私が聞き間違えたのか?
「ああ、そうなんだ。じゃあヒョンとはドームで会うってこと」
「そう。」
「──ねえ」
「何だ」
「………ポール・ウィンストンって、今アメリカで一番人気だって言われてる、あのポール?」
「そう。アイルランドシリーズの主演」
「──マジで言ってる?」
頭に浮かぶのは、視聴率40%を平均でたたき出したモンスタードラマの主役俳優さん。
出身はイギリスで、お父さんは【日本で云う、防衛大臣】の地位に当たり、お母さんは元プロゴルファーという華やかな家族に生まれた人だ。
年齢は確か……今年で30歳だったかな。
「ねえ」
「何だよ」
ダルそうな顔をするテヒョンの胸倉を強引に掴んだ。
ルイ君の驚いた顔が視界に入るけど、気付かないフリをしてそのまま彼の顔を見つめる私。
「今日ウチ泊まってく?」
「……はあ?」