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シャネルを着た悪魔
第3章 ☆CHANEL NO3☆
「なあ」
と突然振り向いたテヒョン。
麺を湯掻きながら、雑にふきとり化粧水でメイクを落としている私を見て心底驚いたのだろう。ありとあらゆる顔のパーツを大きく開いていた。
「何してんの」
「メイク落としてんの」
「おめえ、オイルクレンジング使えよ。」
「アンタがラーメン作ってって言うから時間ないんやん。」
減らず口の私は、そう言い返して汚れたコットンを捨てると麺に箸をいれて解した。
もう……良いだろう。
「顔は?洗わねえの?」
「うん。メイク落としたし」
「化粧水とか美容液は?」
「しない。面倒臭いもん」
「それでも本当に……」
続きが想像できた私は、彼を睨み付けてから作ったラーメンを乱暴に机の上に置いた。グラスに入った氷が揺れる。
「女かよ?って言いたいんでしょ」
「しかも!何だよ、そのジャージ」
彼が指を指したのは、私が愛着湧いている高校のジャージだ。ちなみに、Tシャツは沖縄で買ったもの。後ろに大きくシークヮーサーが描かれてある。