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if…─もしも、ちーちゃんが女子高校生だったら…
第1章 もしも、ちーちゃんが女子高校生だったら…
ゼイッ…ゼイッ……
息を切らせながらも、奇跡の生還に背中を冷や汗がタラリ。
…ではなくっ!!
「うっわ、軽っ。ちゃんとゴハン食べてる?」
「きゃ、や、降りっ…」汗汗汗っ
─そうだ。
そうなのだ。
奇跡的に着地したのは何を隠そう、葵先輩の腕のなか。
わけが分かったところで、色々真っ赤になってジタバタと右往左往するアタシを奇跡的にお姫様抱っこで受け止めた先輩の、
逞しい腕の感触やら引き寄せられた胸元からの体温やら匂いやらがバシバシとダイレクトに伝わってくる場所だ。
…なんだこのアトラクション。別の意味で死にそうです。
「…って、先輩。早く逃げないとっ」
「んー、でもねー…」
と、アタシを抱っこしたまま何やら難しい顔をし始める先輩。その間にも、近くなるざわめきに追手が迫っていることを知らされる。
走らなきゃ…
でも、走れるだろうか?
正直そろそろ体力が限界だ。こんなことなら日頃からもっと鍛えとくんだった…との土壇場での後悔の念に、
もしこのままお荷物になるくらいなら…と、一瞬そんな言葉がでかかった。
しかし…
「ゴメンね、お姫様抱っこはまた後でっ!!」
「…んわぁ!!?」
横抱きからアタシを素早く肩に担ぎ直すと、再びまた走り出す葵先輩。
抱っこでダッシュ?
どうしようっ!!
なんだこれっ…
「ヒッ…、色々死んじゃいますー!!」
「パンツ見えちゃうから、ちゃんと押さえて♪」
色々恥ずかしい────っ!!涙涙涙