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if…─もしも、ちーちゃんが女子高校生だったら…
第1章 もしも、ちーちゃんが女子高校生だったら…
…──
「はぁ…っ、はぁ…っ…」
あぁぁ、息が…辛い。
…あれから散々校内を走り周り、結果的に逃げ込んだのは南校舎の実習棟にあるどこかの準備室。
ピシャリと閉ざした扉の内側にピタリと寄りかかり、身を潜め、気配を必死に消すことものの数分…
背中の向こう側をガヤガヤと通り過ぎて行った足音に、ようやく謎の鬼ごっこは終了だとのことで…。
「あ…の、ッ…、センパ、イは…」
その頃にはアタシも先輩ももうボロボロで…
「いったい…何にそんな…、ハァ……追われ…」
そのあまりにもの疲弊具合に、いい加減その理由が知りたくてアタシは視線を先輩へ移す…
「…て………」
…や否や、
「………っッ!!」
─ドキッ!!
「いやぁ、参った参った。走ったねー」
…う、うぉ…
「…ん?どした?」
「…っっっ!!」
…はうっ…───!!!
─ブシャッ…!!
ドクドクドクドク…
向い側にある机に腰を下ろしてパタパタと、シャツのボタンを大胆にあけて風を仰ぐその姿に鼻血が噴き出した。
その首筋を伝う汗が色っぽくて、呼吸に合わせて上下する肩も胸板も、暑さに露出する肌も、顔も仕草も全部…
「…ヤバいです…。」
「…???」
─せっかく生き延びたのにも関わらず、出血多量で死にかける輩がここに約1名とか…。