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手を繋ごう~愛憎Ⅱ~(復旧版)
第11章 遊園地
夕陽が沈み、空が暗くなって来ている。

「ごめ、ごめんって」

誠と萌はゴンドラから降り、ベンチに座っていた。

慌てて、手を合わせて萌に謝る誠。

萌はぷーと頰を膨らませている。

あれから、ぐったりした萌は、

「まこちゃん!ローター禁止!!」

と、誠を指差し言い、ゴンドラの中、怒って口を利いてくれなかったのだ。

いつものように上目遣い気味に

「もうしない?」

誠に聴く萌に

「そ、それは…約束できない…」

そう言う誠。

その誠の言葉に

「そしたらまこちゃんもオシオキする!!」

と、言い出す萌。

誠はドキドキしながら

「いやっそのっ!な、なにすんの!」

とか言いながら

(そういやこんな話前にもしたなぁ…)

と思っている。

萌は誠の焦ってる表情を見て、

「それは後からのお楽しみだもーん!!」

と、ニヤリと笑う。


(も、萌が俺化してきた……)

完全に怒らせたようだ…と、ゾクッと悪寒を走らせていた時、ゴンッ、ゴンッと立て続けに後頭部に衝撃が走った。




「いて!」




と、振り向くと、ゴンドラから降りて来た隆と美咲が、顔を赤く染め、

「お前、なんであんな所で発情してるんだよ」

と、隆が言い、

「私達すごく恥ずかしかったんだからね!!」

と、美咲が言って来た。


そしてその後に来た亮達も

「ちょ、お前、ホントマジ何やってんの!!」

と、言って来る。

どうやら観覧車が回る角度で、状況が見えていたらしく、隣にいるかなも顔を頰に染めている。


誠は青褪めるも


「でも……、ありがとな。」

と、隆は美咲と繋いだ手を上に上げる。


誠と萌は顔を合わせて、嬉しそうな表情を浮かべた。


「まぁ、誠くんがキューピッドなんて嫌だけどね!」

と、美咲は言うのに

「なんすか、それー!!」

と、遊園地の中に誠の言葉が木霊した。
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