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手を繋ごう~愛憎Ⅱ~(復旧版)
第9章 偽彼作戦
ドサッ!!

白山哲治が美咲と隆の目の前のソファに腰をおろす。

待っていて20分の遅刻。

ごめんも何も言わない哲治は

「んだよ、美咲。話って。俺パチンコ行きたいんだけど。」

美咲を睨みつけるかの様に言う。

美咲は

(こ、こわい…)

と、手を握り締める。

そんな時、ふわり…と、手を握り締める手が、暖かい物に包まれた。

隣の隆が怯える美咲の手を握ったのだ。

(そうだ。私には味方がいる。味方がいるんだ…)

そう思い、美咲は単刀直入に

「別れて欲しい。好きな人が出来たの。」

と、隆を幸せそうな素振りを見せながら、顔を見合わせて言った。

(隆を二股の彼氏にするとか、誠くん、隆の身が危ないじゃない…)

そう思いながら。

誠が考えた作戦は

「好きな人が出来たと言う設定で、話をする」

と言うことだった。

(し、しかも、その作戦って…)

と、美咲はドキドキする。


「はぁっ?!てめぇ、俺がいるのになんでそんな事出来るんだよ!」

美咲の胸ぐらを掴みそうになる哲治を、パシッと、隆は振り払う。

美咲は胸ぐらを掴まれそうになった時

(もう、これでさよならだわ…)

と、思う。

何度目だろう。
こうやって力でねじ伏せられるのは。

「女の子に乱暴はいけないと思います。」

隆がそう言うと、哲治はどっさりとソファに座った。


美咲は冷静な顔で

「私、貴方と一緒にいるのが凄く怖いの。貴方には言わなかったけど、婦人科のピルとアフターピルまで飲んでる」

言うのに対し、

「はぁ?別に良いじゃんよ。子どもは産んでもらって育てるんだし、なんでそんな事しなきゃなんないわけ?」

と言う。

哲治の常套句。


「避妊して!!」と、当初はいつも言っていて、美咲はこの言葉に引っかかってしまっていた。

でも、八つ当たりのような美咲に対する態度で、

「この人と一緒に子どもなんか育てられない」

と、思っていた。



今日こそは…と、決め、美咲は力を込めて言う。


「貴方は私の事分かってくれてない。私は大学に行って勉強してインテリアコーディネーターになりたいの。付き合ってる当初から言ってる筈よ。
しかも、私が働いたお金が、何故パチンコに消えなきゃならないの?」

と、聞いた。

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