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連攣鎖(つれづれぐさ)*
第7章 痴漢
男も満員電車の中、私の股間を触れる体制を作るよう、座席の側面に少し体重を掛け、足を投げ出すように私の体の前に挿し入れていますから、
私に全体重を掛けられても退けることも出来ません。
私はヒールでジャンプしながらギリギリと磨り潰すように男の足に乗りました。
男の手は一向に動く気配もありません。
私は、そろそろ反撃の時期だと思い、顔を上げて男の顔を覗きました。
歯を食い縛り、顔じゅう汗を垂らして痛みに堪えていましたが、
突然の逆襲に頭が回らないのか、何もしないで堪えていました。
私は男の胸を小突き、こちらを向かせ、口パクで、
「痴漢なんかするんじゃねぇよ。」
と言いましたが、男は脂汗たらたらで理解したかわかりませんでした。
結局、途中疲れて足を代えながら、4駅ずっとジャンプにギリギリしました。
ドアが開くときに男の顔を見たら、脂汗プラス顔面蒼白になっていました。
降りる駅での階段側なので、ドアが開くと押し出されて降りるようになります。
ドアが開いても私は男の足に乗った足を後にして、反対の足でホームに降り立ちました。