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連攣鎖(つれづれぐさ)*
第44章 つれづれなるままに
何のために彼に連絡したのでしょうか。
奥さんと息子と仲良く暮らしている。
私のことを今でも忘れていない。
そんな答えを求めていたのでしょうか…
答えなどありませんが、色々が複雑な気分にさせました。
もし、別れていなければ…
数年で奥さんは亡くなっていたのです。
そして今なら息子さんに反対されることなく結婚できるでしょう。
でも、私はあの時決断したのです。
彼の想いが、私に留まっていたなら、彼の第二の人生を共に過ごせたでしょうか…
でも、そうはならなかった。
彼の子供ではないですが、彼は娘と呼びました。
私にも同じくらいの子供がいます。子供たちも彼に自分の子として受け入れられたでしょうか…
もし、たら、れば…
そこにこだわるつもりもありません。
そこで彼との思い出、私の過去を振り返り記憶に留めていただけたら…
気持ちの整理を兼ねて、皆様にお話ししようと思ったのです。