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連攣鎖(つれづれぐさ)*
第10章 竿渡り放浪記
突然の突貫工事によって開通したトンネルには、所有者も利用者もありませんでした。
よく、痛みがなくなって良さがわかってくると言われる時期を迎えるチャンスもありませんでした。
好きな人とは相変わらず片思いでしたし、他にという人もいません。
そのころの私は毎日飲み歩いて、酔っ払って帰ってきては寝るだけ…の繰り返しでした。
会社の中には好きな人もいましたが、憧れの人、お兄さんみたいな人など、飲み相手にも事欠きません。
柴○恭○似の憧れの人の家に酔っ払って泊まったことがありました。
結婚している人でしたから、当時の私の範疇ではなく、ただの憧れ。
そう思っている人が不倫して家を出て女性と暮らしていることを飲んでいる席で知りました。
どちらから誘ったのでしょうか。
私から泊まるとねだったのかもしれません。
女性は、一緒に住んでるわけではなく、たまに泊まりにくるだけだと向かう電車で知りました。
わざわざ自宅と反対方向の遠い場所に向かいます。