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あんなこんなエロ短編集
第13章 2年D組高橋くん
「なぁ、はっし~こないだのテスト何位だっ


た?」友人・宮地(みやじ)がにやつきながら


訊いてくる。はっし~ってあだ名は小学生の


頃からのものだ。


もっともマンモス高である我が高校でこの


あだ名で呼ぶのは宮地くらいだが。


「お前より遙かに下」


俺は雑誌を捲りながら答える。


次のバイト代が入ったら欲しいのは………


このブーツと腕時計かな。


「つれないなぁ。長い付き合いなのに本音を


言われないなんてさ……」


宮地が大げさにため息を吐く。


いつものことだ。


宮地は成績が良く、俺は中の下といったところ。


本音に違いないのだがこいつはやたらお喋りで、


同じ量の言葉数を求めてくる。


ーーーーーふわっと風が入ってきた。


「うわ、さみぃ!誰だよ窓開けたのは!」


宮地ががなる。


『はぁー?空気悪いじゃん』『宮地年寄りみた


いなんですけど』


女子から悪態が返ってきた。



俺はそれを聞きながら、あの人の声とは違うなぁ……



と思う。
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