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あんなこんなエロ短編集
第15章 voice
「これ、何?」


恋人であるまゆりは、長く黒い髪を揺らしてこちらを
睨んでいる。


手にあるのは金色の短い毛。


うちにペットはいない。


つうかNGのアパートだから飼えない。


……そんな話じゃなくて。


「え、それは………知らないよ」
俺はしどろもどろで答える。


ああ、これじゃあ怪しいじゃないか。


「犬猫もいない、


普通の部屋になんで金髪が落ちてるのよ!


嘘つくなっ、吐けっ」


まゆりの脚がミニスカートから飛んできた。


細く形の良い脚は本人も自慢のようで、


大概ミニスカートを穿いている。


どすん


蹴られた俺は尻もちを着いた。


「いって!痛たたた……」


「もう知らないから!!じゃあねっ」


まゆりは鼻息荒く、


玄関ドアをバタンと閉めて出て行ってしまった。


「そんなこと言われてもなぁ………」


困った。


追いかけても良い説明が出来る自信がない。


なぜなら………


あり得ない事があり得てるんだ。
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