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あんなこんなエロ短編集
第17章 よごと

「うん。だから直ぐ片付くよ」
祐希は私の髪をくしゃくしゃ弄り、
「楽しみだな!
あったかい家にしような」彼らしい健全な笑い顔をした。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ぱちん
ぱちん
少し伸びた爪を切る。
私の指は、ネイルアートはしていない。
愛美なんかは週末ごとに爪の手入れをしている。
きれいだなと思うけれど、
そうすると無闇に切れないからしないのだ。
夜、冬の部屋はしんと静まり返っている。
灯りを少し落として足の爪も切る。
〈よかったな、理香〉
1ヶ月前に祐希と挨拶に訪れた実家。
山陰地方の小さな町だ。
父親は片方の口を歪めるようにして笑い、
祝福の言葉をかけてきた。
途端に私の心は修羅になり、
頭の中にあの日々が映像として渦巻く。
〈未熟な娘ですがね。
頼みますよ、祐希くん〉
祐希は感極まったのか涙ぐみ、
『こちらこそまだまだ精進しなければなりません、
よろしくお願いしますお父さん』
と土下座した。
祐希は私の髪をくしゃくしゃ弄り、
「楽しみだな!
あったかい家にしような」彼らしい健全な笑い顔をした。
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ぱちん
ぱちん
少し伸びた爪を切る。
私の指は、ネイルアートはしていない。
愛美なんかは週末ごとに爪の手入れをしている。
きれいだなと思うけれど、
そうすると無闇に切れないからしないのだ。
夜、冬の部屋はしんと静まり返っている。
灯りを少し落として足の爪も切る。
〈よかったな、理香〉
1ヶ月前に祐希と挨拶に訪れた実家。
山陰地方の小さな町だ。
父親は片方の口を歪めるようにして笑い、
祝福の言葉をかけてきた。
途端に私の心は修羅になり、
頭の中にあの日々が映像として渦巻く。
〈未熟な娘ですがね。
頼みますよ、祐希くん〉
祐希は感極まったのか涙ぐみ、
『こちらこそまだまだ精進しなければなりません、
よろしくお願いしますお父さん』
と土下座した。

