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あんなこんなエロ短編集
第18章 一瞬だけでいい
風を切って走る。




港へ続くこの片道4車線の道は、夕刻になって




車数が増えた。




BGMを大きくし、




「~~~~~♬~~♬♬~~」




鼻歌を歌う。




緩やかなカーブを曲がる私の車。




スイスのメーカーのものである。





軽快に走らせ、




港の手前にある通りでパーキングエリアを探




し停めた。





「こんにちは~」




「いらっしゃいませ!」




美容師たちが一斉に振り返って私を見る。





その視線をさらりと躱す。




見られていることなどどうでもないわ、




というふうに。




「こんにちはー。今日はどうなさいますか??」




私は顔に出さずにムッとした。




何故こんな若僧をつけるのだ、と怒りが湧く。





しかし見ようによっては洒落たイケメン美容師





である。





まぁいいわ、と納得し「毛先をカットして




ほしいの。





あと、ヘッドスパとトリートメントをお願い」





オーダーした。





若ぞーーーーーイケメン美容師は





「かしこまりました」恭しく一礼した。














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