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あんなこんなエロ短編集
第18章 一瞬だけでいい

ーーー「ふうっ」
美容室を後にする。
トリートメントしたての髪は、
潤んで艶がある。
元々緩いクセ毛があり、
かけていなくてもゆるパーマだと言われる。
それがツルツルした手触りで、
私は満足した。
腕時計ーーーもちろんブランドものだーーー
を見ると18時05分。
そろそろか、と考え車のドアを開いた時だ。
「あの………少しいいですか?」
自分に話しかけているのだと気づくまで
数秒かかった。
背の高いスーツを着た男が、
軽く微笑みながらこちらに来る。
「…………何でしょう?」
私は鷹揚な笑みを作った。
今ナンパは要らない。
邪険にも出来ないので一応微笑む。
しかし男は「この辺りにお住まいなのですか?」と
尋ねてくる。
私は瞬時に苛つき、
「急ぐので、失礼」
と運転席に乗りエンジンを掛けパーキングを出た。
バックミラーを覗くと男が口を開けて突っ立
っている。
おそらく声を掛けた女に去られたことなどない
のだろう。
ーーーーー今じゃなければ相手にしたかも。
私はチラっとそう思い、
前を向いた。
美容室を後にする。
トリートメントしたての髪は、
潤んで艶がある。
元々緩いクセ毛があり、
かけていなくてもゆるパーマだと言われる。
それがツルツルした手触りで、
私は満足した。
腕時計ーーーもちろんブランドものだーーー
を見ると18時05分。
そろそろか、と考え車のドアを開いた時だ。
「あの………少しいいですか?」
自分に話しかけているのだと気づくまで
数秒かかった。
背の高いスーツを着た男が、
軽く微笑みながらこちらに来る。
「…………何でしょう?」
私は鷹揚な笑みを作った。
今ナンパは要らない。
邪険にも出来ないので一応微笑む。
しかし男は「この辺りにお住まいなのですか?」と
尋ねてくる。
私は瞬時に苛つき、
「急ぐので、失礼」
と運転席に乗りエンジンを掛けパーキングを出た。
バックミラーを覗くと男が口を開けて突っ立
っている。
おそらく声を掛けた女に去られたことなどない
のだろう。
ーーーーー今じゃなければ相手にしたかも。
私はチラっとそう思い、
前を向いた。

