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快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体
第39章 達也の満ち溢れた野心
達也は一芝居しようと、亮輔に対し、あの時はすまなかった、と謝罪し、父親が亡くなったショックで自暴自棄になり、財産を使い果たしたと、ウソをついた。

まだ子供な亮輔は達也を不憫に思い、また亮輔も金はあるが、話をしてくれる相手がいないという事から、これからはオレをホントのアニキだと思って、今までの事は水に流そうと情に訴えかけ、最終的には亮輔の財布にあった50万程の金額をうけとった。

これに味をしめた達也は、頻繁に亮輔に会う事になり、良き兄を演じ、亮輔の悩みをイヤな顔ひとつせずに黙って聞いて、ときには励ましてくれたりして、亮輔にとっては、かけがえのない、偉大なる兄を敬愛し、何でも話せる間柄にまでなった。

達也にしては好都合で、亮輔から母親の事を色々と聞き出し、現在は実業家として地位も名誉も手に入れた人物になっていたことまで聞き出した。

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