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快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体
第26章 人を狂わす金の魔力
母親から大金を受け取った鴨志田は、その金で借金の返済をした。それでも十分に金は残っていた。

オレは鴨志田と相変わらず一緒に暮らしているが、あの件以来、あまり会話をすることが少なくなっていた。

ホントの母親は鴨志田、それをイチイチ確認しようとは思わなかった。

もう、誰が母親で誰が父親だなんてどうでもよくなってきた。

そして鴨志田の浪費癖がまた始まった。
今まで黒髪のロングヘアを一つに束ねたスタイルは茶髪になり、巻き髪のようにカールして、眼鏡からコンタクトに変え、服装も派手になっていった。

外見はとても教師には見えず、夜の街にいそうな水商売風のスタイル、もしくは身体のラインを強調している保険の外交員みたいな格好になっていた。
そして身につけているのは高級ブランド品という、単なる成金のような女になっていった。

金の魔力はこうまでも人を変えてしまうものなのか。

そして今まで家事をやってきたが、それすらもやらなくなり、帰りが遅くなる日も多くなった。
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