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性用占精術 秘密のセックス鑑定
第10章 カプリコーンの女 伝統の章
「あなたの見つめ方、とても素敵。感じてきちゃうわ」
「あ、すみません。見惚れてしまって」

 不躾なほどに見すぎてしまっていたようだ。

「いいの。ちゃんと見れる人っていないのよ。私たちは『みる』仕事だから」

 三割程度肌を隠し、寛美はゆっくりと手を伸ばし僕のシャツのボタンを外してしまい、ベルトとスラックスにも手をかけた。
あっという間にはぎ取られ全裸にされた。

「綺麗な身体だわ。無駄もなく貧相でもなく、年相応で」
「ありがとうございます」

 女性にここまで露骨に全身を見られると、なんだか妙な気分になってきた。

 濡れたような瞳が身体を舐めまわすように見つめたのち、彼女の掌がマッサージをするように頬から首筋、肩へとくるくると円を描きながら触れてくる。
馬乗りになり寛美は残りの衣装を全て取り去り、上半身を密着させてきた。
滑らかでしっとりした吸い付くような肌だ。

 鼻先と鼻先をかすり、もう何ミリかで唇が触れ合うと言うところで、静止し僕を見つめる。自分の心を見透かされそうな深い瞳に吸い込まれそうだ。

 寛美が花の香りのする息を吹きかける。僕はミツバチの様に誘われ、彼女の甘い唇に吸い付いた。
彼女は吸い付く僕の上唇を食み、舌先でべろべろと唇や歯茎を舐めまわす。
舌が忍び込んで大胆にかき回す。

「ん、うっ、むう」

 彼女のキスは愛情や欲望を表現するものではなく快楽そのものだ。――口の中にも性感帯があるのか。
 今まで自分がしてきた口づけは何だったのだろうかと思うほどだ。

「まねしてみて」

 寛美の性愛のレッスンが本格的になってくると、僕は痛いほどの起立を感じ思わず股間に目をやった。

「あら、すごい」

 恥ずかしかった。まるで初めての勃起を見られた少年の様な気分だ。鈴口からにじみ出ている我慢汁を指先ですくい下にべろりと押し付けた。

「健康的な味だわ」

「恥ずかしいです」
 素直に言うと、寛美は爽やかな白い歯を見せ笑う。

「羞恥を超えて心を開くと素晴らしいものが見えてきますよ」
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