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性用占精術 秘密のセックス鑑定
第10章 カプリコーンの女 伝統の章
 肌の色で目立たないが無数の傷跡がある。
細くて長いひっかき傷や太くて深そうなもの、乳首の周りや、肩、首、ウエストなどいたるところについている。

「男たちの跡と言ったらいいかしら」

 爪跡や歯形まで、おびただしい数が寛美の身体を飾り立てている。

「こ、これは勲章の様なものですね」

 身体を戻し、しなだれかかる寛美は腰をグラインドさせながら、両手の指先を僕の尾てい骨からゆっくりと撫でるようにさすり、脊椎を登り頸椎までマッサージを行った。

「あ、なんだか、背筋が熱い」

「いいわ。あなたなかなか準備ができてるようよ。んっ、ふぅ。真似してみて」

 僕も寛美の背中を、下から上に背骨に沿ってマッサージをした。
下から上に螺旋を描くように、熱が身体の内側を通過していくのを感じる。
快感に熱が加わりすさまじいエネルギーの波が押し寄せてくる。

「ううっ、こ、これは、な、なんですか。あつ、い」

「今あなたの中でクンダリーニが上昇してるのよ」

 射精したいのにできない。
射精をする快感と違う、激しいエクスタシーが内部に起こっている。初めての体感しうるこのエネルギーに、僕は不安を感じずにはいられなかった。

「恐れないで。エネルギーがあなたの中を通過するだけで、まだ、今はまだ、覚醒したりしないから」

 寛美は力強く言い、エネルギーに負けまいと僕の身体に愛撫を施し、締め付ける肉襞で僕を安心させる。

「ううっ、ぐうっ」

 快感なのか苦痛なのかわからなくなり、必死で寛美にしがみついた。

「ああっ。そ、そうよっ、あなたは、エネルギーの塊なの。じ、自由に動いて、気持ちよくなるように、してみて」

 目の前が、眩しい光に覆われる感じがして目を閉じると、寛美が唇を重ね舌を差し入れ僕の舌と絡めた。

 両手は首に回され、僕は背中を抱きしめた。

「ああっ、いきそう。今、完璧な形、だ、わ」
「ううぅう、ぐうう」

 お互いに擦り付け合うように腰を揺さぶり、唇を吸い、まさにまぐわった。

「あああああああっんんんぅうう、ああああっ」
「ん、っくうっ、ううう、ああああぅうぐうう」

 寛美の全身が痙攣する。振動が僕の身体全体にも伝わり射精した。目の前に星が散らばったような気がして力強く寛美を抱きしめて最後の呻き声をあげた。
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