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性用占精術 秘密のセックス鑑定
第2章 アルデバランの女 食欲の章
 パソコンを起動しスケジュールをチェックする。今週はカルチャースクールでの星占い講座とフリーペッパーへの寄稿がある。
まずまず時間に余裕がありそうなので、そろそろ薪でも作っておこうかと考えながらメールを確認した。


『鑑定希望』という件名が目に入る。僕は一応『セイジュ フォーチュン』というサイトを立ち上げている。そこには過去の経歴と現在の活動記録と鑑定受付のページがあり、個人的に占うことやイベントでの鑑定も行っている。
ただ、このサイトから直接鑑定依頼が来ることはあまりなかった。誰かの紹介だろうかとメールフォルダを開いて内容を確認した。


『初めまして。私は牛島裕美子と申します。三十二歳、主婦です。こちらへは一洋真帆さんから紹介していただきました。
是非とも個人鑑定をお願いいたします。簡単に申しますと主人とのセックスについてです。
来週の午前中どこかでお願いできませんでしょうか。よろしくお願いいたします。』


 読み終わった後僕は大きく息を吐き出した。――一洋さんの紹介か。
 先月の出来事を思い出し身体が熱くなる半面、わずらわしさが脳裏をかすめる。
まさかセックス鑑定の事を話してはいないだろうか。ああいう鑑定は二度とないだろうと思いながら少し不安を抱えフォルダを閉じコーヒーを淹れに台所へ立った。
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