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性用占精術 秘密のセックス鑑定
第3章 ジェミニの女 好奇心の章
占いスクールの講座を終えて馴染みのバーに寄り、カウンターで一人飲んでいると隣にするっと女性が座った。
「せーんせっ。こんばんは。おひとりですかあ?」
「やあ。チセちゃん。講座帰りでね。一人だよ。君も?」
「ええ。さっきまで隣のパスタ屋さんの取材してたんですよ」
彼女の名前は双見チセ、二十五歳。僕が寄稿してるフリーペーパー『ミートゥー』の編集者だ。
「そうそう、せんせ。ここのところの週間星占い。なんか、すごくないですか?」
「ん? すごい? どういう意味かなあ」
「なんかあ、エロくないですかあ?」
チセは好奇心旺盛な丸い目をキラキラさせて僕を見入る。
「え。そうかなあ」
「そうですよお。今週の双子座の恋愛運のとこなんてアタシ、ドキドキしちゃった」
「なんて書いたっけ」
「やだ、もうぉ。『意中の彼には小道具が有効。道具を使ってアプローチしましょう』とか」
「エロいかな。それ」
「エロエロですよお。せんせ、彼女でもできたとか? ここんとこカッコよくなってるし」
「いないって」
「へー。怪しんだー」
ここ何ヶ月かで二人の女性との絡みが、鑑定内容に影響しているのだろうか。少し気を付けなければ。
気を引き締めようと心掛けていると、隣のチセはアルコールでより口が滑らかになりよく話しかけてくる。
彼女のおしゃべりが煩わしくないのは知性によるものだからだろうか。感情的にならないウィットに富んだ軽妙なトークは、色々な知識や情報が混ざり聞くだけでも面白い。
彼女が手掛けるフリーペーパーはその能力が最大限に生かされているようで、面白い切り口と視点で市内ではかなり重宝されている。
掲載された店はその月に、とても人気のスポットとなる。
「せーんせっ。こんばんは。おひとりですかあ?」
「やあ。チセちゃん。講座帰りでね。一人だよ。君も?」
「ええ。さっきまで隣のパスタ屋さんの取材してたんですよ」
彼女の名前は双見チセ、二十五歳。僕が寄稿してるフリーペーパー『ミートゥー』の編集者だ。
「そうそう、せんせ。ここのところの週間星占い。なんか、すごくないですか?」
「ん? すごい? どういう意味かなあ」
「なんかあ、エロくないですかあ?」
チセは好奇心旺盛な丸い目をキラキラさせて僕を見入る。
「え。そうかなあ」
「そうですよお。今週の双子座の恋愛運のとこなんてアタシ、ドキドキしちゃった」
「なんて書いたっけ」
「やだ、もうぉ。『意中の彼には小道具が有効。道具を使ってアプローチしましょう』とか」
「エロいかな。それ」
「エロエロですよお。せんせ、彼女でもできたとか? ここんとこカッコよくなってるし」
「いないって」
「へー。怪しんだー」
ここ何ヶ月かで二人の女性との絡みが、鑑定内容に影響しているのだろうか。少し気を付けなければ。
気を引き締めようと心掛けていると、隣のチセはアルコールでより口が滑らかになりよく話しかけてくる。
彼女のおしゃべりが煩わしくないのは知性によるものだからだろうか。感情的にならないウィットに富んだ軽妙なトークは、色々な知識や情報が混ざり聞くだけでも面白い。
彼女が手掛けるフリーペーパーはその能力が最大限に生かされているようで、面白い切り口と視点で市内ではかなり重宝されている。
掲載された店はその月に、とても人気のスポットとなる。