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性用占精術 秘密のセックス鑑定
第7章 ライブラの女 バランスの章
 しばらくバーに通ったがなかなか美佳は現れなかった。
マスターに尋ねても情報を得られはしないだろう。――月に一度か。


 カルチャースクールの講座を終えて、久しぶりに弁当を買って帰ることにした。
昔からあるこの弁当屋は、コンビニエンスストアが普及しても細々と営まれている。

 幕の内弁当を購入しガラッと店を出ると白いかっぽう着姿の女が短く「あっ」と声を発しこちらを見た。
 美佳だった。

 彼女は青いスモックを着た男の子と手をつないでいる。頭を下げ慌てて店に入ろうとする彼女に声を掛けた。

「待って」

 美佳は男の子に「お座敷で少し待たせてもらって」と言い、彼を店の中へ優しく入れた。

「緋月さん、こんにちは」

「ここで働いているの?」
「ええ」

「今のは息子さん?」
「はい」

 バーで会った彼女とは装いの違いで、全く異なる印象ではあるが、やはり優美でたおやかだ。

「またバーにくる?」

 彼女は沈黙した。
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