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お兄ちゃんといっしょ
第2章 第2章
お兄ちゃんは仕事をしていない。
毎日毎日ダラダラしながらスマホとにらめっこして、たまにダンベル片手に煙草をふかして、ゲームで遊んで、ごはんたべて寝て、なのに通帳には預金がある。
お兄ちゃんは、「昔はもっとあったのに」と、嘆くけれど。
真面目に生きるなんて馬鹿らしいと、
学校なんか行かなくたって生きていけるんだと、
お兄ちゃんは私に言った。
過呼吸は、ぴたっとおさまった。
お金はあるくせに、私の服を買いに行っても、お兄ちゃんはお金を払わない。
手ぶらでお店を出たあと、「見な」って笑って、服の下から何枚も値札付きの服を取り出して見せる。
生まれて初めて私は、生きてることにときどきした。
毎日毎日ダラダラしながらスマホとにらめっこして、たまにダンベル片手に煙草をふかして、ゲームで遊んで、ごはんたべて寝て、なのに通帳には預金がある。
お兄ちゃんは、「昔はもっとあったのに」と、嘆くけれど。
真面目に生きるなんて馬鹿らしいと、
学校なんか行かなくたって生きていけるんだと、
お兄ちゃんは私に言った。
過呼吸は、ぴたっとおさまった。
お金はあるくせに、私の服を買いに行っても、お兄ちゃんはお金を払わない。
手ぶらでお店を出たあと、「見な」って笑って、服の下から何枚も値札付きの服を取り出して見せる。
生まれて初めて私は、生きてることにときどきした。