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お兄ちゃんといっしょ
第14章 第14章
「ごめん、出ちゃった」
現実に引き戻されたのは、笑いを含んだひふみっくすの言葉によって…だった。
でちゃった、って、なにが…?
「ゴムつける約束だったよね。ごめん。あんまり君が興奮させるから、ごっくんしてもらうつもりが…うっかりしてた」
謝っているはずの彼の声は、なぜか震えてた。
目隠しを外される。
まぶしい。
ゆっくり目を開けると、真っ先に飛び込んできたのは、ビデオカメラの丸いレンズだった。
それから、肩を震わせて笑っている、ひふみっくすの顔。
目を見開き、口を半開きにして驚いている私の姿が真っ黒いレンズに写って反射していた。
「…動画は撮っちゃだめだなんて言ってなかったよね?」
ピロリン、と、機械音がした。
パチンとビデオカメラを閉じ、ひふみっくすが立ち上がる。
無意識に俯くと、真っ赤に染まったシーツが目に入った。
咄嗟に足を閉じる。
「あ、ネクタイ返して」
ひふみっくすは鼻歌交じりに手を伸ばし、私からネクタイを受け取ると、「一緒にシャワー浴びよう」と私を誘った。
ふらつく足でベッドから下り、汚れた身体を洗い流すために、彼の引き締まった背中に黙って従う。
ふと目に入った置時計は、13時を少し回ったあたりを指していた。
現実に引き戻されたのは、笑いを含んだひふみっくすの言葉によって…だった。
でちゃった、って、なにが…?
「ゴムつける約束だったよね。ごめん。あんまり君が興奮させるから、ごっくんしてもらうつもりが…うっかりしてた」
謝っているはずの彼の声は、なぜか震えてた。
目隠しを外される。
まぶしい。
ゆっくり目を開けると、真っ先に飛び込んできたのは、ビデオカメラの丸いレンズだった。
それから、肩を震わせて笑っている、ひふみっくすの顔。
目を見開き、口を半開きにして驚いている私の姿が真っ黒いレンズに写って反射していた。
「…動画は撮っちゃだめだなんて言ってなかったよね?」
ピロリン、と、機械音がした。
パチンとビデオカメラを閉じ、ひふみっくすが立ち上がる。
無意識に俯くと、真っ赤に染まったシーツが目に入った。
咄嗟に足を閉じる。
「あ、ネクタイ返して」
ひふみっくすは鼻歌交じりに手を伸ばし、私からネクタイを受け取ると、「一緒にシャワー浴びよう」と私を誘った。
ふらつく足でベッドから下り、汚れた身体を洗い流すために、彼の引き締まった背中に黙って従う。
ふと目に入った置時計は、13時を少し回ったあたりを指していた。