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第14章 第14章

　別れ際、誠太郎は相変わらずのポーカーフェイスを決め込んだ上で、お兄ちゃんにこう言った。




「彼女。めっちゃいい女だったっすよ。完璧に調教されてますね」




　お兄ちゃんはしばしの間誠太郎を見つめ、それからいつもの調子で「うふ」と笑い、




「だって俺、コイツの本当の兄貴なんで」




　
　と言い、小さな目を最大限に見開く誠太郎に背を向け、歩き始めた。