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お兄ちゃんといっしょ
第19章 第19章
「は?」


 途端に遥輝は顔を上げた。


「冗談だろ?」

「ほんとだよ。
 昨日、ユイに電話させてやったんだ。
 ユイ、マジでキモがってて、けっこうキツイこと言ったんだ。
 そしたら今朝、林田はあのザマだよ。
 飛び降り自殺だって。
 俺、LINEまわってきたとき笑いがとまんなかった。
 これくらいで死ぬとか、バカすぎん?
 だから俺、スポーツできなくて頭も悪いヤツって嫌いなんだ。
 林田のことだけど」


 遥輝はしばらくのあいだ永翔を見つめ、それから、斜め上の空虚に視線を動かしながら「あーね」と言った。


「なぁ…林田のやつ、いつもユイを想像してオナニーしてたんだって。動画見せてやろうか?」

「あ、通知来た」


 遥輝はわざとらしく呟き、iPhoneの明かりに目線を落とすと、


「いちまんななせんえんゲット〜!
 ゾゾの支払いもゲット〜!」


 と、大袈裟なくらい明るく言った。





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