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お兄ちゃんといっしょ
第3章 第3章
 その時。
 突然、聞き覚えのあるアニメの主題歌が聴こえてきた。
 お兄ちゃんの視線が私の背中の向こう側に動く。


 私も振り向くと、エンドロールが終わり、さっきまで流れていたアニメ映画のメニュー画面がテレビ画面いっぱいに表示されているところだった。


 お兄ちゃんはしばらく黙りこんだのち静かに上体を起こすと、だるそうに立ち上がった。
 ボクサーブリーフの前は、ぱんぱんに張って、今にも中央の縫い目が裂けてしまいそうなほどだった。



 お兄ちゃんはテレビ台の前にしゃがみこみ、今朝と同じようにたくさんのDVDを物色しはじめた。
 私は、熱を帯びた身体を火照らしたまま、その入れ墨の背中を黙って見つめるしかなかった。



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