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お兄ちゃんといっしょ
第23章 第23章
「汚いよな。
出所の日、誰が迎えに行ってやったと思ってんだ、なんて言われたら…
俺だって、この血縁関係を金で解決できるならしたいと思ってしまうよ」
お兄ちゃんは煙草を灰皿に押し付けた。
「あの時は別の子会社の事業を丸々任されてた。
風俗の店員と掛け持ちで。
子会社のほうは…子会社のカタギ連中に仕事投げて指示して動かすだけ。
それが面白いくらい儲かって…
でなきゃ断ってたよ。
こないだみたいに」
その横顔はちょっとだけ…
ほんのちょっとだけ。
悲しそうに見えた。
「4人の子持ちのシングルマザーだってさ。
親父のオキニ」
もう、笑うしかなくて、お兄ちゃんと顔を合わせて笑った。
「…そいつらも、じきに首吊るしかないだろうな。
一番下のチビ、いくつっていったかな」
お兄ちゃんの顔を見る。
笑ってるのはお兄ちゃんだけだった。
「なぁ知ってるか。
金に困ったら風俗で働けばいいとか単純に考えて気軽に借金するバカがいるけどな。
風俗で働く女はミナミだけでもゴマンといたよ。
オーラス…12時間待機しても1万円持って帰れない女の子なんかザラだった。
4人の子持ちのシングルマザーが、1日いくら稼げると思う?
15、6歳の子が当然の本番アリ援交して受け取る相場が3万円だよ。
40手前のババアが一体、いくら稼げると思う?
太客をなくしたババアが月にいくら稼いで、いくら生活費に残して、いくら返済に回せると思う?」
そんな話をしながら笑うお兄ちゃんが、不思議だった。
出所の日、誰が迎えに行ってやったと思ってんだ、なんて言われたら…
俺だって、この血縁関係を金で解決できるならしたいと思ってしまうよ」
お兄ちゃんは煙草を灰皿に押し付けた。
「あの時は別の子会社の事業を丸々任されてた。
風俗の店員と掛け持ちで。
子会社のほうは…子会社のカタギ連中に仕事投げて指示して動かすだけ。
それが面白いくらい儲かって…
でなきゃ断ってたよ。
こないだみたいに」
その横顔はちょっとだけ…
ほんのちょっとだけ。
悲しそうに見えた。
「4人の子持ちのシングルマザーだってさ。
親父のオキニ」
もう、笑うしかなくて、お兄ちゃんと顔を合わせて笑った。
「…そいつらも、じきに首吊るしかないだろうな。
一番下のチビ、いくつっていったかな」
お兄ちゃんの顔を見る。
笑ってるのはお兄ちゃんだけだった。
「なぁ知ってるか。
金に困ったら風俗で働けばいいとか単純に考えて気軽に借金するバカがいるけどな。
風俗で働く女はミナミだけでもゴマンといたよ。
オーラス…12時間待機しても1万円持って帰れない女の子なんかザラだった。
4人の子持ちのシングルマザーが、1日いくら稼げると思う?
15、6歳の子が当然の本番アリ援交して受け取る相場が3万円だよ。
40手前のババアが一体、いくら稼げると思う?
太客をなくしたババアが月にいくら稼いで、いくら生活費に残して、いくら返済に回せると思う?」
そんな話をしながら笑うお兄ちゃんが、不思議だった。