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お兄ちゃんといっしょ
第23章 第23章
「俺がお前くらいのときは、射精したことすらなかったよ」




 ふーっと息をついて、案の定、お兄ちゃんは私から離れた。
 お兄ちゃんはやっぱり、人間だったのだ。




「勉強ばっかしてた。12時より前に寝たことなんかなかった」




 お兄ちゃんに抱き寄せられ、胸に頬をくっつける。
 パパが死んだ日なのにこんなことをして、身体の中心が疼く私は…人間ではないのかも知れない。




「お前とは大違いだよ」



 お兄ちゃんはそう言って笑いながら、私の股間に手を伸ばした。
 脚を広げると、ショーツの上から割れ目をなぞるように触られた。
 全身がじぃんと痺れる。
 


「なぁ、奈々」



 湿り始めたショーツに、お兄ちゃんは気付いただろうか?



「明日の夜、メシ食いに行こうか」




 割れ目をなぞりながらお兄ちゃんはそう言った。



「ごはん?」


「そのあとホテル行こう」


 黙ってお兄ちゃんを見つめると、お兄ちゃんは冷めた目で私を見つめていた。


「兄ちゃんに可愛いブラだかパンツだか、着てるとこ、見て欲しいんだろ」


 声の出ない私を見つめ、お兄ちゃんはうふと笑った。


「お前がどんな顔して喘ぐのか、兄ちゃんにみせてよ」





 お兄ちゃんの顔の向こうに遥輝の顔が浮かんだ私はやはり、人間ではないのかも知れない。














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