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お兄ちゃんといっしょ
第27章 第27章
だが、お兄ちゃんはとことん遥輝を容赦しないつもりのようだった。
「てかさ…いつもそんなふうに演技させてんの?」
気付くと、私達の真横…
息遣いが当たるくらいの近さにまで、お兄ちゃんが接近していた。
切れ長の瞳で、遥輝をジッと見つめている。
「痛そ〜」
お兄ちゃんはわざとらしく眉をひそめ、大袈裟に首を振ってみせた。
言うまでもなく、私の今までの努力は虚しく水の泡と消えた。
こんな酷い仕打ちに耐えるくらいなら、いっそのこと遥輝はお兄ちゃんに学校に通報されて、退学でもしたほうが人生楽に生きれるんじゃないかと私は密かに思った。
庇う義理はないが、堪らなくなり、私はお兄ちゃんに言った。
「演技してないよ、いつもこんなだよね?」
ね?と言って遥輝の顔を覗き込む。
時として人は思いがけない事をきっかけに、自分自身の意外な一面に気付くものなんだと私は学んだ。
私はこんなに、優しい人間だったのか…ってね。
「てかさ…いつもそんなふうに演技させてんの?」
気付くと、私達の真横…
息遣いが当たるくらいの近さにまで、お兄ちゃんが接近していた。
切れ長の瞳で、遥輝をジッと見つめている。
「痛そ〜」
お兄ちゃんはわざとらしく眉をひそめ、大袈裟に首を振ってみせた。
言うまでもなく、私の今までの努力は虚しく水の泡と消えた。
こんな酷い仕打ちに耐えるくらいなら、いっそのこと遥輝はお兄ちゃんに学校に通報されて、退学でもしたほうが人生楽に生きれるんじゃないかと私は密かに思った。
庇う義理はないが、堪らなくなり、私はお兄ちゃんに言った。
「演技してないよ、いつもこんなだよね?」
ね?と言って遥輝の顔を覗き込む。
時として人は思いがけない事をきっかけに、自分自身の意外な一面に気付くものなんだと私は学んだ。
私はこんなに、優しい人間だったのか…ってね。