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お兄ちゃんといっしょ
第28章 第28章
呆気に取られている私をよそに、遥輝は再び腹を据えた顔でお兄ちゃんに向かって、
「奈々ちゃんに手を出した俺が悪いから我慢しようと思いましたけど。
マズいのは俺よりそっちじゃないっすか?!」
と、言った。
お兄ちゃんは笑い、黙って身体を起こすと、床の上に脱ぎ捨てられた遥輝のズボンを拾い上げた。
ポケットの中から銀色のiPhoneを取り出すと、遥輝に向かって放り投げた。
私は、もしかしたら遥輝は警察に電話するつもりなんじゃないかと心配になり、iPhoneを拾い上げた遥輝の手首を咄嗟に掴んだ。
「遥輝くん、」
「別にいいよ、親に電話しなよ」
私より先に、お兄ちゃんが遥輝に言った。
「お母さん、泣くだろうねぇ」
うふ。
お兄ちゃんが笑う。
遥輝の表情が曇る。
「いいよ。お前がその気なら、お前のお母さんに全部話すよ」
「奈々ちゃんに手を出した俺が悪いから我慢しようと思いましたけど。
マズいのは俺よりそっちじゃないっすか?!」
と、言った。
お兄ちゃんは笑い、黙って身体を起こすと、床の上に脱ぎ捨てられた遥輝のズボンを拾い上げた。
ポケットの中から銀色のiPhoneを取り出すと、遥輝に向かって放り投げた。
私は、もしかしたら遥輝は警察に電話するつもりなんじゃないかと心配になり、iPhoneを拾い上げた遥輝の手首を咄嗟に掴んだ。
「遥輝くん、」
「別にいいよ、親に電話しなよ」
私より先に、お兄ちゃんが遥輝に言った。
「お母さん、泣くだろうねぇ」
うふ。
お兄ちゃんが笑う。
遥輝の表情が曇る。
「いいよ。お前がその気なら、お前のお母さんに全部話すよ」