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第10章 快楽の虜 ―夢幻mugen―

己の快楽だけを求めて乱暴に割り開くような真似はしない。
　
怯えを感じさせないように慎重に指が抜き差しされる。

少しずつ圧迫感が増していくのは多分抜き差しされる指が増えたせい。蕾の締め付けがきつくなるとジェルが足され、そのトロリと垂れる感触に淫靡な寒気が走る。
　

その時、ぐーっと深く挿入された指に微妙なポイントを突かれ、電流が流れるような強い刺激に腰が撥ねた。


「ひっ！！…あぅっ、ああぁっ……、コ…ウ…、ぃゃあっ……」


俺のポイントを掴んだ途端、耿輔の指はその一点を執拗に責め立てる。

幾度となくグッと押され、弄られ、気が遠くなる。

汗が一気に吹き出して滑らかに肌を伝った。間断なく漏れる喘ぎで喉がカラカラだ。


「…コ・ウ……、ああぁっ……、ゃ…だ……」

「嫌じゃないだろ…どうして欲しい…、ここを…どうしたら…いい…」

　
耿輔の声も興奮に昂ぶって掠れている。

何だか凄く色っぽい。