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第11章 原点回帰 ーフラクタルー
意識はまだ朦朧としているものの、朝一番の爆電話に俺の意識は急速に覚醒していく。
朝っぱら(と言っても既に9時を廻っていたが…)から、けたたましく鳴った携帯に出てみれば、なんと放蕩親父だった。
こいつは何時もいきなりふらりと俺のアパートにやって来る。そう言う点では、耿輔も同じだが…
!!!って……、耿輔…
自分の隣で気持ちよく寝息を立てる人間に、俺は顔面蒼白となった。慌てて飛び起きようとして、酷い頭痛と下半身に走る重く鈍い痛みに顔を顰(しか)める。
(…ッ…痛ってぇー、なんだよこれ…)
すべての状況を把握するのに一時掛かった。
と言っても、まるっきり”すべて”を覚えているわけではなかったけど。
肝心な部分が抜け落ちている。
頭が痛いのは云うまでもなく二日酔いのせい。
そして…、起きあがれないほど躯(からだ)が怠いのは……
考えないことにしようとした。
でも、そう言うわけにもいかないけど…
非常に考えたくなかった。