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第11章 原点回帰 ーフラクタルー

不動産屋の”駅から５分は実は１５分”という俺のアパート。


　
15分で親父が来る!!



そこから先は、怒濤の勢いだった。
　
何処をどう動き回って撤収したかも思い出せないくらいの慌ただしさで、そこらの洗濯物をすべて洗濯機に放り込む。シーツも引っぺがして洗濯へ。その辺に転がってるものはクローゼットへ。

その間に”５分で出ろ”と申し渡して、耿輔を風呂にぶち込む。

ヤツが出ると入れ替わりに俺もシャワーを浴びる。

動きながら、話しながら、片付けながら、一切をこなす。人間こんな状態でも、死ぬ気になってやれば、なんとか出来るものだ。

それでも全然時間がない!!

土台15分ですべてをやっつけよう、というのが無理な話だ。

こんな無茶したら、ホントに死ぬかもしれない…

くっそー、馬鹿耿輔！俺、死んだら、ぜってー化けて出てやるからなぁ～。