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第11章 原点回帰 ーフラクタルー

「モトミ～、大丈夫かぁ？にしてもさ…、おまえのキス、スゲーエロかったな。んでもって…、あっちの方はもっとな。澄ました顔して、トモちゃんって相当好き者なんだ」

叫ぶなよ。頭に響く…
そんな大声出さなくても、聞こえてる。

それに全然聞きたくない…最低！


そして…”あっちの方”って一体なんだよ！

　
こいつの口を塞ぐためなら、今の俺はどんなことも厭わなかった。それ以上トンでもないこと口走ったら、二階のベランダから突き落としてやる！

も、今日は自主休講に決定！
こんな状態で大学まで行けるか！

なんて、下らないことをやってる内に刻々と時間は過ぎ、再び携帯がけたたましく鳴った。

「トモちゃん…、橋の手前の四つ角を左だったか？橋を越えた直ぐを左だったか？」

なに？橋の手前……、今どこだよ？！

……駅出たとこだっ！

ぎぃぇぇ～～！

ってことは、すぐ其処まで来てるってことじゃないか!