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第12章 【第二部 * Water ring * 】見えない心
ちょっとムッとしたのが分かったのか、俺の機嫌を取るように高橋が言う。
「でもさぁ、どうしておまえ彼女つくらないわけ?おまえのこと聞いてくる女結構いるよ。ほら、なんか雑誌にも載ったんだろ…?」
「雑誌……、ぁぁ…、アレのことヵ…」
“雑誌”と聞いて思い当たる節はひとつしかなかった。親父の臨床心理のアシスタントとして、ほんのちょっぴり姿が載ったとかいう科学雑誌。でも、それは所謂ファッション誌とはほど遠い性格のモノだった。
あんなんでよく俺だって判ったよな。
そりゃ、余程のモノ好きか、変わり者だろう。
何れにしても普通の女じゃ無い。
「あんなマイナーな雑誌何処で見つけてくるんだよ…」
「どこって、そりゃ本屋だろ」
「本屋ね…良く俺ってわかったよな、単なるエキストラなのに」
「そうなの?俺は実際の見てないから分かんないけど。可愛いってさ」
「…な"にっ…」
益々訳がわからない…、その他大勢の一人だってきいたけど…
ま、いいや…。これ以上疲れることを考えるのはよそう。