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第12章 【第二部 * Water ring * 】見えない心

「…にしても、経政のレポート手間だよな…」
詰まりそうになったチリドッグを缶コーヒーで呑み込むと、混乱する気持ちを切り替えて、目下の自分最大の難問を口にした。

「え~、おまえ未だ出来てなかったわけ?まさか今から資料集めるなんてことはないよね」

「いくらなんでもそこまでおめでたかねーよ。殆ど出来てるんだけど、あれ纏めてレポ10枚に集約するの思ったより大変だよな…」

「モトミくん、塚田の経政を舐めてちゃだめだよ。何しろ落とすこと楽しみに課題出してる人間だからな。でもさ、塚田ってアレって噂もあるじゃん…だから、いざとなったら津山なら…その方面で加点して貰うって手もあるじゃないのか?」

そう言って高橋は実咲の方に視線を送る。

その視線が何故かニヤニヤしていて気持ち悪い。

「なに…?アレって、なんだよ、実咲?」

俺の言葉を受けて今度は実咲がいきなり咳き込んだ。

何だよ…一体。

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