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第17章 詭弁?! 或いは開き直り

脱力感に困惑した表情のモトミを一瞥して実咲が呻いた。

「滝本か…？俺を手伝う約束しておきながら、途中で放棄するのはヤツに会うためだろ！なんだかんだ言っても、おまえだってご都合主義じゃねーか。どうせ親友の俺より、エロい耿輔なんだよな」

「んなコト勝手に妄想するな！実咲には関係ないだろ」

「それで、フォローしてるつもりか！俺はあいつよりずっと前から、おまえのこと見てたんだからな！走ってるときからずっと…」

その言葉が、言い終わるか終わらない内に実咲はモトミの肩を掴んだ。

「耿輔に渡すくらいなら、俺の臨床実験の被験者にしたほうがマシだ」

こいつは、親友のことを大事にしてるのかしてないのか…。

予想もしない実咲の行動に、モトミは呆気にとられる。それでもしっかり抱き竦(すく)められれば、見た目には立派なカップル。

こんな所を誰かに見られた日には…弁解のしようがない。