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第17章 詭弁?! 或いは開き直り

だが、間の悪いことに、まさにそのとき無情にも玄関のドアが勢いよく開いたのだ。


そこに現れたのは、よりにもよって…

　
「……おめーら…何やってんだ……」

早すぎる耿輔の登場。

モトミは返す言葉がない。
それに引き替え実咲の余裕は何だ。

「ふーん、やっぱ滝本か…見りゃわかるだろ」

「取り込み中ってか…そりゃ悪かったな」

「…やっ、違うって…耿輔…！」

モトミにとっては実に酷な鉢合わせだった。
それにしても、耿輔と自分の父親が似かよった人種だということがこれでハッキリした。来る直前に電話するのは二人とも同じ。

耿輔に至っては極直前。
アパートの下で電話を掛けたとしか思えない。

どう取り繕えば保身出来るのか…必死に考えを巡らしてみても、モトミには良い案は浮かばなかった。だが、取りあえず実咲の腕を振り解いて身の自由だけは確保する。