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囚われの城
第3章 屋敷のしきたり
「ここに売られたメイドは教育され、やがて日向に買い取られて流れていく。そうやって金も動いているんだよ」
「そんな……じゃあ、あたしもいつかは……」
「……瑠菜ちゃんにはまだ先の話だよ」
瑠菜は黙りこくった。
あまりに現実離れした話を理解するには、もっと多くの時間が必要だった。
母親のことが気がかりでならない。
自分を売った薄情な親だけど、一度は泣き叫んで助けようとしてくれた。
その母親が、無事じゃないとしたら?
そう考えると、瑠菜の心は痛む。
「瑠菜ちゃん」
「はい……んっ!」
龍は瑠菜の腰を支え、瑠菜の唇を奪う。
考え事をしていた瑠菜は、咄嗟のことに目を丸くする。
「俺を見て、瑠奈ちゃん」
「……んんっ」
視界に入るのは、目を細め甘い吐息を漏らす龍。
今まで考えていたものが消え去り、頭も心も龍でいっぱいになるのを感じた。
龍は瑠菜を包み込むような優しさで、安心感のあるキスをする。
このキスを龍はサラにも……。
そう思うと、瑠菜は目を開けて龍を見た。
龍を見ると、胸の中でもやもやしていたものがパッとなくなってしまう。
目を閉じて、ただ本能で、体で、龍を感じていた。
そんな瑠菜を、龍は穏やかな表情で見つめていた。
そろそろいいか……。
「んっ?!」
「大丈夫、リラックスして」
龍の手が成長途中の乳房に触れる。
龍の大きな手に包まれ、瑠菜は体を固くする。
自分の体温と違う体温が伝わ。
龍はゆっくり手を動かし、乳房を優しくマッサージした。