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囚われの城
第5章 おもてなし
いつも見ている黎明とは違い、京太といる時は穏やかで楽しそうな顔をしている。
どこに連れていくんですか!とか、教えてくださいよ!とか騒ぎ立てる京太。
そんなコドモみたいな京太の扱いも、どこか楽しんでいるように見える。
「お前、何歳?」
「18歳です!てゆうか、面接の時に言ったじゃないですかぁ!なんで僕の情報は右から左なんですかぁ!」
「15ならセーフだろ」
「セーフ?もう、なんの話してるんですか!桐原さん、主語を言ってくださいよ!」
「京太が18歳なら、これから抱く女が15歳でも、許容範囲だろ?……これでいいか?」
「それならわかります!って……えぇーっ?!いま、なんとおっしゃったんですかぁー?!」
黎明が向かったのは、玄関ホールの奥にある部屋。
ここには個室があり、客が来たときはそれぞれの部屋で〝おもてなし〟をする。
いつも黎明と瑠菜は、個室で行われている情事をパソコンの画面で見ていた。
黎明が個室のドアをひとつ開けると、そこにはワンピース一枚でベッドに座るサラの姿があった。
サラを見た瞬間、瑠菜の心臓がドクドクと大きく鳴り始める。
「上玉だろ?」
「え?え?」
「好きなようにやれよ。一人でシコるよりは相手がいたほうがいいだろ?」
「こっ、ここでですか?てゆうか、その……ああぁあり、あり得ないですよ!こんな風俗店みたいな屋敷!」
「俺が作った世界だ。欲望のままに抱けよ。ここでの日常風景だ」
京太は激しく動揺している。
それはそうだ。
理解するまではかなりの時間を要するはず。
思ったより理性を保ち続ける京太。
黎明はサラに目で合図をする。
サラは理解し、京太の首に手を回して唇を奪った。
「もしかしてファーストキスか?」
「……っ!」
積極的に舌を動かすサラに圧倒され、京太は珍しく大人しくなった。
そんな京太を、黎明はただ見ていた。
初めはされるがままだった京太の腕が、ゆっくりとサラを抱きしめ始める。
「スイッチ入ったか?」