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囚われの城
第2章 主、桐原 黎明
「15歳までの子の部屋は、梅の間っていうんだよ。そして、こっちは竹の間。16歳~20歳までの子がいる」
龍がドアを開けると、そこは梅の間の倍以上ある部屋だった。
ベッドの数は20個くらいあるだろうか。
「お風呂があって、トイレもあって。梅の間の大きいバージョンって思っていいよ」
「誰もいないんですね……」
「今はお客様が来ているからね。みんな応接室にいるんだと思うよ」
「そうなんですか」
「松の間はこの隣。梅の間と同じ広さだよ。あと、拷の間と畜の間があるけど、今日はやめておこう」
龍は再び瑠菜の手を引いた。
広い廊下の突き当たりにある、白い扉を開ける。
そこは衣装室で、たくさんの衣装がぶらさがっていた。
「いろいろあるでしょ。女の子ならこういう部屋は好きそうだよね」
「わぁ!メイド服、かわいい」
「瑠菜ちゃんのは特注で、明日には届くからね。基本的には常にメイド服を着ていてもらうんだ。よし、じゃあ次」
龍は次に、廊下の左にあるドアを開けた。
そこはモニターがたくさんあり、真ん中には白いベッドが置かれていた。
モニターと同じくらいライトがたくさんある。
モニターもライトも可動式のようだ。
「主人の遊戯室だよ。他にもあるけど、ここが一番お気に入りみたい」
「遊戯室……龍さん」
「ん?」
「あたしはここで、何をするんですか?」
龍は瑠菜の質問にすぐには答えなかった。
瑠菜が不思議に思っていると、龍は瑠菜の手を引いて梅の間に戻り始める。
瑠菜をベッドに座らせ、龍は瑠菜の手握った。