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囚われの城
第2章 主、桐原 黎明
「きみには桐原黎明のメイドになってもらう。主人である黎明に誠心誠意お仕えして身の回りの世話をし、黎明のどんな願いも聞き入れるんだ」
「……メイド」
「幼いきみには酷なことだから徐々に、と思ったけど、いつか知ることだからハッキリ言うよ」
「……はい」
「きみにはいずれ、主人の性奴隷となってもらう。いつ、何時でも主人を受け入れる、従順な女になってもらう」
12歳の少女には、あまりに酷な話だった。
これは変えることのできない事実。
龍は今まで何人もの女に、こうして辛い事実を突き付けてきたのだ。
だが、現実を目の前にした瑠菜の取り乱し方は、龍が想像していたものとは違った。
「龍さんが、ちゃんと……やり方を教えてくれるんですよね……?」
「え?それは……セックスのやり方ってこと?」
「……」
瑠菜は顔を真っ赤にして黙りこんだ。
龍は、しまった、と思ったがもう後の祭り。
頭をかいて、にっこり笑った。
「教えるよ。何度でも」
「じゃあ……それなら、頑張ります」
「そう……よかった」
瑠菜がここで嫌だと泣き叫んだら、龍は母親を使って脅すつもりだった。
しかし瑠菜は賢い。
自分が金のために売られたとしても、母親に火の粉をかけまいと思っていたのだ。
龍が部屋を去ってから、瑠菜は声を押し殺して泣いた。