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囚われの城
第2章 主、桐原 黎明

その夜、龍は瑠菜のベッドに食事を運び、一緒にご飯を食べた。

メイドの仕事内容なんかも詳しく教えてもらった。


「あ、みんな来たね」

「……!」

「びびんなくていいよ。メイドのみんなは良い子ばかりだから」


メイドたちが部屋に戻ってきた。

瑠菜はレースの幕を開けてベッドから降りる。


「あれー?新人さん?」

「もしかして今日来たの?」

「ミカンより若いじゃん!」


瑠菜はメイドたちを見て言葉を失った。

衣装室で見たメイド服と同じものをみんなが着ているのだが、胸がさらけ出されているのだ。

乳房は完全に布に覆われることなく、オープンになっていて、女の瑠菜でさえ目のやり場に困った。

さらにミニスカートの股の部分はカットされ、パンツが見える。

下着はTバックが基本なのか、後ろから見るとお尻が丸見えだった。

それでも瑠菜は、挨拶だけはしっかりしようという龍の教えを忠実に守り、自己紹介をした。


「瑠菜です。12歳です。よろしくお願いします」

「「かわいいー!」」

「よろしくね、瑠菜ちゃん!」


メイドたちは瑠菜が思っているより明るく、親しみやすい人たちだった。

あのメイド服を明日から自分も着るんだと思うと、やっぱり少しだけへこんだ。


「あれ?龍さん来てたの?」

「きゃー!龍さん!なんでいるのー!」

「俺は瑠菜ちゃんの教育係だからな」

「あたしまだ肝心なところ、教えてもらってないよ!」

「お前はマスターしたでしょ」


龍がいるとわかった途端、メイドたちのテンションがあがった。

龍はメイドから人気があるようだ。


「お前ら、早く風呂に入って休め。これじゃ瑠菜ちゃんが恐縮しちまうだろ」

「はーい。またね、龍さん」


龍はメイドをまとめあげ、瑠菜をベッドに引き寄せた。


「意外と明るいだろ?」

「はい。ちょっと安心しました」

「それはよかった。えっと、どこまで話したかな?」


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