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17歳の落書き
第2章 藤田先生と千晴の結婚生活 ~久しぶりのデート~
「えっ、いいの!?」
はしゃいでる私を見て、先生はぎくりとしていた。
「いいと言うか……こういうことは、自然に任せてだな……。千晴は思いつめたらそれしか見えなくなるだろう。そうなるのは避けたい」
「確かに周りが見えなくなりますけど……」
唇を尖らせて拗ねるアラサー。
先生はくくっと笑いながら、私に向かって言う。
「俺は、今でも十分すぎるほど幸せだよ」
惺のお迎えまであと少し。慌てて車を走らせる先生と私。
先生の幸せ宣言に感激して、その後しばらく泣いてしまい、今に至る。
「干したシーツ取り込まなきゃ……」
「天気がよかったからよく乾いてるだろう」
「そうだね、ほんと洗濯日和だったよね」
ついさっきまで恋人同士の雰囲気だったのに、少しずつパパとママの顔に戻る。
駐車場に着き、朝見送ったマンション下まで先生と二人で出た。
「あ、あのバスだな」
先生は目を細めて、近づいてくる幼稚園バスを見ている。
大きなバスが目の前で止まると、中では本当に嬉しそうに笑う惺がいた。
「パパぁ!」
「おかえり、惺」
バスが去るまで見送った後は、惺の左手を私が、右手を先生が握って三人で歩く。
今のこの瞬間というのは、過ぎてしまえば戻らない時間で。
十分すぎるほどの幸せも、けして当たり前にあるものじゃない。
私も、「先生の奥さんになれて幸せ」って、ちゃんと言葉にして伝えなきゃ。
そんなことを考えながら、玄関のドアを開けた。
END
はしゃいでる私を見て、先生はぎくりとしていた。
「いいと言うか……こういうことは、自然に任せてだな……。千晴は思いつめたらそれしか見えなくなるだろう。そうなるのは避けたい」
「確かに周りが見えなくなりますけど……」
唇を尖らせて拗ねるアラサー。
先生はくくっと笑いながら、私に向かって言う。
「俺は、今でも十分すぎるほど幸せだよ」
惺のお迎えまであと少し。慌てて車を走らせる先生と私。
先生の幸せ宣言に感激して、その後しばらく泣いてしまい、今に至る。
「干したシーツ取り込まなきゃ……」
「天気がよかったからよく乾いてるだろう」
「そうだね、ほんと洗濯日和だったよね」
ついさっきまで恋人同士の雰囲気だったのに、少しずつパパとママの顔に戻る。
駐車場に着き、朝見送ったマンション下まで先生と二人で出た。
「あ、あのバスだな」
先生は目を細めて、近づいてくる幼稚園バスを見ている。
大きなバスが目の前で止まると、中では本当に嬉しそうに笑う惺がいた。
「パパぁ!」
「おかえり、惺」
バスが去るまで見送った後は、惺の左手を私が、右手を先生が握って三人で歩く。
今のこの瞬間というのは、過ぎてしまえば戻らない時間で。
十分すぎるほどの幸せも、けして当たり前にあるものじゃない。
私も、「先生の奥さんになれて幸せ」って、ちゃんと言葉にして伝えなきゃ。
そんなことを考えながら、玄関のドアを開けた。
END